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丙種危険物取扱者試験の学習ガイド:対象範囲と三科目の対策

丙種の対象は乙種第4類の指定危険物に限られます。科目構成と合格基準を公式情報で確認し、品目区分と引火点の境界を軸に三科目へ接続する学習の進め方を、解答・解説付きの演習2問とともに解説します。

Updated September 202610 min readStudy GuideKikenbutsu Exam
Simon Campbell

Simon Campbell

Kikenbutsu Exam Editorial Team

丙種危険物取扱者試験は、乙種第4類危険物のうち指定された危険物(公式公開問題で示されるガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油、動植物油類など)を取り扱うための知識を問う試験です。受験資格は不要で、三科目計25問・四肢択一・1時間15分、各科目60%以上が合格基準です。学習は第4類の品目と引火点区分を軸に固め、そこから法令、燃焼と消火の基礎、性状の順に広げるのが効率的です。本ガイドでは公式情報に基づく試験概要に加え、その場で解けるオリジナル演習を2問用意しました。

丙種ができること:乙種第4類の指定危険物に限られる

丙種危険物取扱者は、乙種第4類危険物のうち指定された危険物に限って取扱作業ができる資格です。甲種・乙種と異なり立ち会いはできません。受験資格は不要です。

危険物取扱者免状には甲種・乙種・丙種の3種類があります。甲種はすべての種類の危険物を、乙種は類ごとの危険物を、取扱作業とその立ち会いの両方で対象とします。丙種は、乙種第4類の危険物のうち指定されたものに限って取扱作業ができ、立ち会いは対象外です。

丙種と乙種の試験には受験資格がなく、どなたでも受験できます。甲種のみ、化学に関する学科の卒業など一定の資格が必要です。丙種から危険物の学習を始める場合は、この範囲の違いを最初に理解しておくと、教材選びや学習計画がぶれにくくなります。学習の対象を「第4類の指定油種」に絞ることが、本ガイド全体の前提です。

種類対象範囲取扱・立会い受験資格
甲種すべての種類の危険物取扱・立会いとも可必要(学歴等の要件)
乙種第1類〜第6類のうち受験した1類取扱・立会いとも可不要
丙種乙種第4類のうち指定された危険物取扱のみ(立会い不可)不要

出典: 危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — トップページ(免状の種類・受験申請・手数料・当日の持ち物); 受験資格|危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — 乙種・丙種は誰でも受験可能の項

試験科目と形式:25問・四肢択一・1時間15分

丙種は三科目のマークシート式筆記試験で、計25問を1時間15分で解きます。実技試験はなく、各科目で60%以上が合格基準です。

科目構成は「危険物に関する法令」10問、「燃焼及び消火に関する基礎知識」5問、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」10問の計25問です。丙種の解答方式は四肢択一で、甲種・乙種の五肢択一と異なります。実技試験はありません。

合格基準は、各科目ごとの成績が60%以上であることです。これは科目単位の最低基準であり、得点が保証される数値ではありません。試験手数料は4,200円(非課税)で、一度払い込まれた手数料は返金されません。

科目問題数
危険物に関する法令10問
燃焼及び消火に関する基礎知識5問
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法10問
合計25問

出典: 試験科目及び問題数|危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — 丙種の科目・問題数および消防団員に係る一部免除の表; 試験の方法|危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — 試験の方法・試験時間・合格基準; 危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — トップページ(免状の種類・受験申請・手数料・当日の持ち物)

消防団員経験者に認められる一部免除

5年以上消防団員として勤務し、消防学校の基礎教育または専科教育の警防科を修了した人は、「燃焼及び消火に関する基礎知識」が全部免除され、20問・1時間の試験になります。

免除を受けるには、5年以上の勤務を証明する書類と、消防学校での基礎教育または専科教育の警防科修了を証明する書類の両方が願書に必要です。「危険物に関する法令」と「危険物の性質等」の2科目は免除されず、通常どおり出題されます。該当する見込みがある人は、申請前に公式案内で必要書類を確認してください。

出典: 試験科目及び問題数|危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — 丙種の科目・問題数および消防団員に係る一部免除の表

学習の軸は第4類の品目と引火点区分

丙種の対象は第4類(引火性液体)に集中します。品目ごとの引火点区分と代表物質を先に固めると、法令・燃焼消火・性状の各科目に同じ知識が使えます。

第4類は引火点が250度未満の引火性液体で、消防法の別表では特殊引火物、第1〜第4石油類、アルコール類、動植物油類の品名に分かれます。石油類は引火点の数値で区分されます。例えば第1石油類はガソリンなど引火点21度未満、第2石油類は灯油・軽油など21度以上70度未満です。

公式に公開された丙種の過去問題では、灯油・軽油・重油・動植物油類などの性状、燃焼の条件や消火原理、静電気への注意、運搬・貯蔵の法令基準といった題材が見られます。物質名から品目区分を引き出せる状態にしておくと、これらの問題に共通して対応できます。暗記の優先順位は、引火点の境界値、各区分の代表物質、その順です。

品目引火点の範囲(1気圧)代表例
特殊引火物発火点100度以下、または引火点−20度以下で沸点40度以下ジエチルエーテル、二硫化炭素
第1石油類21度未満アセトン、ガソリン
アルコール類炭素数1〜3の飽和一価アルコール(区分は定義による)エタノール
第2石油類21度以上70度未満灯油、軽油
第3石油類70度以上200度未満重油、クレオソート油
第4石油類200度以上250度未満ギヤー油、シリンダー油
動植物油類250度未満―

出典: 「危険物」とは?|法令|総務省消防庁 — 第4類引火性液体(引火点250度未満)の性質表; 消防法|危険物確認試験や危険物の運搬について|総務省消防庁 — 別表第一・備考(第4類の品名と引火点区分); 丙種 過去に出題された問題|一般財団法人消防試験研究センター — 法令・燃焼消火・性状の各問および解答一覧

演習1:一件ずつ資格範囲を判定する

物質名から、丙種の取扱対象に含まれる油種かどうかを判断する力を確かめます。

紙の上で解くオリジナル問題です。実際の物質を用意したり、実物を分類したりする必要はありません。問題文と選択肢を読んで判断してください。

演習について

紙上の学習カードに、A「ガソリン」、B「灯油」、C「エタノール」、D「軽油」、E「アセトン」、F「重油」と書かれています。丙種の取扱対象として学ぶカードをすべて選び、対象外のカードについて第4類内の区分も答えてください。

解答と解説

対象として学ぶのはA(ガソリン)、B(灯油)、D(軽油)、F(重油)です。C(エタノール)はアルコール類、E(アセトン)は第1石油類で、丙種の指定範囲には含まれません。

丙種は第4類の全品目を扱える資格ではありません。公式の公開問題で示される指定範囲にはガソリン、灯油、軽油、重油などが含まれます。一方、消防法別表ではエタノールが属するアルコール類と、アセトンが属する第1石油類は別の品名区分です。この演習は公開問題の設問や選択肢を再利用せず、物質を一件ずつ資格範囲と法別表に照合する練習です。

出典: 危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — トップページ(免状の種類・受験申請・手数料・当日の持ち物); 消防法|危険物確認試験や危険物の運搬について|総務省消防庁 — 別表第一・備考(第4類の品名と引火点区分); 丙種 過去に出題された問題|一般財団法人消防試験研究センター — 法令・燃焼消火・性状の各問および解答一覧

演習2:指定数量の倍数を計算する

貯蔵量÷指定数量という式を、数字が変わっても再現できるかを確かめます。

指定数量は物質ごとに定められた量で、貯蔵や取扱いの規制上の区切りに使われます。公式に公開された過去問題でも、灯油やガソリンなどの量から倍数を求める問題が出題されています。ここでは学習用の仮定値で計算の型を練習します。実際の指定数量は物質ごとに異なるため、本番の学習では教材で各物質の値を確認してから同じ計算を練習してください。

演習について

学習用の練習として、ある第2石油類の指定数量を1,000L、貯蔵量を2,500Lと仮定します。この貯蔵量の指定数量の倍数を求めてください。また、同じ物質の貯蔵量が3,000Lに増えた場合の倍数も求めてください。

解答と解説

2,500Lの場合は2.5倍、3,000Lの場合は3倍。

指定数量の倍数は「貯蔵量÷指定数量」で計算します。2,500÷1,000=2.5、3,000÷1,000=3です。割り算の式を紙に書いてから計算すると、貯蔵量が変わっても同じ手順で解け、計算間違いにも気づきやすくなります。この問題の指定数量1,000Lは練習用の仮定値であり、実際の値は物質ごとに法令で定められています。

出典: 丙種 過去に出題された問題|一般財団法人消防試験研究センター — 法令・燃焼消火・性状の各問および解答一覧

過去問の入手と申込み・当日の準備

過去問題は公式サイトで公開されており、申込みは電子申請が便利です。試験当日は受験票と筆記用具のルールを確認しておきましょう。

一般財団法人消防試験研究センターは、丙種の過去に出題された問題を公式サイトで公開しています。掲載分は令和7年度以前の出題で、令和8年6月に更新されたもので、解答は最後のページに記載されています。試験日程と受付期間は受験する支部ごとに異なるため、公式の試験日程一覧で確認してください。試験は中央試験センター(東京)と各道府県支部で実施され、現住所や勤務地にかかわらず希望する都道府県で受験できます。

申込みはすべての試験で電子申請が可能で、現在は書面(受験願書)による申請も選べます。ただし、令和10年度からは受験申込みが原則として電子申請のみとなる予定です。同一試験日に電子申請と書面申請で重複して申請すること、同じ種類の試験を2回以上受験することはできません。

試験当日は、写真を貼付した受験票、HBまたはBの鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴムを持参します。会場では電卓、テンプレート等の定規類、スマートフォン、スマートウォッチその他の機器は使用できません。丙種は計算問題に備えて、筆算の練習をしておくと安心です。

  • 過去問:公式サイトの「過去に出題された問題」ページから入手(解答付き)
  • 申込み:電子申請が可能。令和10年度から原則電子申請のみとなる予定
  • 持ち物:写真貼付の受験票、HBまたはBの鉛筆、消しゴム
  • 持ち込み禁止:電卓、定規類、スマートフォン、スマートウォッチ等
  • 受験地:全国の支部・中央試験センターから選択可能

出典: 過去に出題された問題|危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — 公開問題の掲載と更新時期(令和8年6月更新); 危険物取扱者試験|一般財団法人消防試験研究センター — トップページ(免状の種類・受験申請・手数料・当日の持ち物)

出典

確認済みの事実:

次のステップ

FAQ

Frequently Asked Questions

Practical answers to help you apply the guidance for 丙種危険物取扱者試験.

丙種と乙種第4類は、どちらを目指せばよいですか。
取り扱える範囲と活動内容が異なります。丙種は指定された第4類の危険物の取扱作業のみで、立ち会いはできません。乙種第4類は第4類の危険物を取扱作業と立ち会いの両方で対象とします。丙種には受験資格がなく、範囲も絞られているため、まず丙種で基礎を固めてから乙種への発展を考える進め方もあります(一般的な学習アドバイスです)。
公開されている過去問の解答はどこにありますか。
公式に公開された丙種の過去問題では、解答が最後のページに記載されています。問題の内容に関する問い合わせには応じられないと案内されているため、不明点は教材や学習で補ってください。
受験票はいつ手に入りますか。
電子申請の場合は、試験日のおおむね10日前までに受験票がダウンロードできる旨のメールが登録アドレスに送信されます。書面申請の場合は、試験実施日のおおむね1週間前までに郵送されます。届かない場合は、願書を提出した支部等に照会してください。

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